誰かの引き立て役になるということは、
その人の“右腕”になるという氣概で
臨むということだと考えています。
その在り方を学ぶために、
こちらの本を手に取りました。
『東大卒、農家の右腕になる。』小さな経営改善ノウハウ100
佐川友彦 著 / ダイヤモンド社 刊
こちらのサイトだけでも、
非常に役立つ情報が満載ですね。
書籍の方は、2部構成になっており、
前半は、阿部梨園の右腕で著者である
佐川友彦さんが、農園へ関わるところからの
ご活躍がストーリー形式で展開されており、
後半は、ノウハウ集となっています。
本書を読む目的
- 右腕の在り方を学ぶ
- 小さな業務改善、経営改善について学ぶ
内容から得られたもの
代表と右腕の信頼関係が最重要
代表の阿部と私は、知り合って以来5年間ずっと、目を逸らすことなく真正面から理想の梨園を目指して邁進してきました。お互いへの経緯を欠かすことなく、破綻させないよう擦り合わせに最大限の注意を払いながら取り組みを続けてきた
本書の至るところに、互いを信頼し合って
乗り越えてきた記述があります。
右腕としては、
代表から全幅の信頼を得られていることで
不安なく実力を発揮できますね。
代表も右腕を信頼することによって、
自分自身の業務に全力投球できるという
好循環が生まれています。
信頼関係によって、文字通り、
相乗効果が得られているのがわかります。
現場を知らなければ、成し遂げられない
大規模化や機械化、IT化で生産効率を高めたり、ブランディングや販路開拓で売上を増やしたり、国や自治体が補助をしても、経営の基本ができていない状態では「焼け石に水」になってしまう
全体像が正確な数字で把握できなかったり、
代表の感覚が言葉で表現できなかったり
…というのは、ありがちなことだと思います。
なので、一般的な理論や効率化が
すぐに通用するかというと難しく、
まずは現場の状況を客観的に把握することが
重要になりますね。
わずかな改善でも喜ぶことの重要性
最初から満点でなくても、むしろ合格点に達していなくても、昨日よりは良くなっていることをポジティブにとらえようと思ったのです。
わたしも、理想を高くすると、
これで良いのか確信が持てなくなったり、
どこまで徹底すべきか、不安になったりする
…という経験をしてきました。
そういうときにこそ、
「昨日までの状態よりマシ」という
わずかな変化に価値を見出すことが
重要ですね。
小さい改善が重要
阿部梨園の経営改善は「小さいことに忠実に」を合言葉に進められました。これは聖書にある「小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であり、小さい事に不忠実な人は、大きい事にも不忠実である」という記述を引用しています。日々の業務の小さなやり残しが積もり積もると、経営が重くなります。
結果を急ぐあまり、
派手な改善ばかりを追ってしまい
小さな改善を蔑ろにしてしまうことも
多いと思います。
むしろ、小さいからこそ、
仮説検証の件数を稼ぐことができ、
学習が加速するという視点が重要ですね。
まとめ
書籍のほんの一部をご紹介してきましたが、
わたし自身の、わずかな経験を通じて
感じ取ったことは、“小規模経営”においては
- 代表と右腕の信頼関係に尽きる。
- 漠然とした状況の中でも、目の前に広がる現場の業務からボトムアップ的に改善していくことは有効。
- 小さい改善こそ価値があるという心構えが非常に重要。
…ということでしょうか。
わたし個人として、心底反省したのは、
小さい改善も素直に喜ぶべきであり、
その積み重ねの先にしか
大きな改善がないということです。
わたしも振り返ってみれば、
小さな業務改善であれば、
たくさん施してきました。
効果があっても全体としては
微々たるものなので、評価もされず、
自分自身でも価値を見出さなかったことが
継続性に支障をきたしていたように思います。
微々たるもので喜ぶということに
恥ずかしさもあったかもしれません。
しかし、
それは必死さが足りなかった
……ということでもあるでしょう。
右腕、ナンバー2として、
代表と目指すべきところを心の底から
共有できずに、「完全なる自分ごと」へと
昇華できていなかったのかもしれません。
お互いを信頼し合って高め合うという
一番大切なことを、あらためて心に刻み、
活動していきたいと思います。
0コメント