制作実績の最初は自分の名刺。
甲陽書房は、祖父(石井計記)が
1948年に創業した出版社で、
山梨と長野を中心に
自費出版などをサポートしておりました。
祖父の他界後は父が継ぎ、
事業を続けていましたが、
父に癌が見つかり療養へと進んだところで
結果として休止状態となりました。
わたしは長男ですが、父からも
「出版方面にはまったく才能がない」という
ある意味“お墨付き”をもらっていて(苦笑)、
まったくもって継げる氣も、
継ぐ氣もありませんでした。
それでも、いま、
正当に継いでいるわけではないとはいえ、
せめて名前だけは遺したいという想いで、
こうやって活動をしています。
そのあたりの経緯はこちらのnoteに。
身内なのに、関わってみなければ、
本当にわからなかったことばかりなのです。
この名刺の装画は、
装幀家・美術評論家、青山二郎のものです。
祖父が家宝のように大切にしていたもの。
祖父や父から見れば、
本当にダメ孫、ダメ息子のわたしですが、
この名刺を見るたびに、
自分のルーツを大切にしながら、
活躍していきたいと誓うのです。
制作概要
用紙|ハイブリットバガスFS / 265kg(紙厚 0.4mm)
装画|青山 二郎
編集|石井 玲(甲陽書房 企画開発室)
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